溶接技術紹介 ~裏波溶接~

裏波(ウラナミ)溶接って?

裏波(ウラナミ)溶接とは、溶接面だけでなく溶接面の裏側にもビードを出したい時に使用される溶接方法の一種で、液溜まりがダメな薬液配管部品などの製品に使用されます。

裏波溶接を活用するメリット

外側からだけの溶接では通常内面にパイプの継ぎ目ができてしまい、液体が流れる時にその継ぎ目に液溜まりが発生してしまいます。
裏波溶接は外側からの溶接だけで内面まで溶かし込み、裏側から溶接を施したように溶接ビードを出せる溶接法です。

内面に継ぎ目ができ無い事により液溜まりやコンタミ(狭小部からの異物混入)が発生しないことで食品、医療などさまざまな分野で安全な原料輸送に貢献しています。

またパイプの継ぎ目がないことは温水配管などの熱膨張率が多い配管において十分な継手強度を確保出来ます。

レイマックの裏波溶接品質

溶接時、パイプをある程度密閉して内部にアルゴンガスを流し、パイプ外面から溶接をしています。外面は焼け取り処理をしていますが内面は一切処理をしていません。

写真のように美しいビードが内面にも形成され焼けません。それは母材劣化が極めて少ないことにもなります

裏波溶接サンプル

材質:SUS316L φ21.7 内面鏡面パイプの突き合わせによる裏波溶接(内面無酸化/Tig溶接)
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パイプ内面


パイプ表面

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